franchise organizer(フランチャイズオーガナイザー)

COLUMN
コラム

2025/06/27

フランチャイズ本部の人材育成:ブランド価値を支える「内側の力」

フランチャイズ展開を成功させるためには、加盟店の支援体制に目が向きがちですが、それを支える「本部スタッフの人材育成」も極めて重要です。本部の社員やスーパーバイザーの質が、フランチャイズ全体の成長速度と安定性を大きく左右します。言い換えれば、フランチャイズの拡大力は、本部の「人づくり力」に比例すると言っても過言ではありません。

まず、本部スタッフには多岐にわたる能力が求められます。営業部門では加盟希望者への説明や契約対応、教育部門では開業研修の実施、運営支援部門ではSV(スーパーバイザー)として現場指導など、専門性と現場対応力の両方が必要です。特にSVは、現場の問題を正確に把握し、加盟店と良好な関係を築きながらも、適切に本部方針を伝える「調整役」としての役割を担います。

では、どうすれば本部スタッフを育てられるのでしょうか。まず必要なのは、役割ごとの明確なスキルマップです。それぞれのポジションに必要な知識・技術・行動をリストアップし、評価基準を設定することで、スタッフ自身も成長目標を持てるようになります。また、OJTだけに頼らず、定期的な研修やロールプレイング、外部セミナーなどを組み合わせて、段階的に成長を促す仕組みが必要です。

さらに重要なのが、「現場感覚」を持たせる教育です。本部にいると、どうしても現場の温度感が分からなくなりがちですが、加盟店の立場や悩みを理解してこそ、効果的な支援ができます。一定期間、直営店での勤務を経験させたり、加盟店への同行訪問を行ったりすることで、「机上の理論」ではなく「実務に活かせる知恵」が育ちます。

そして忘れてはならないのが、理念の共有です。フランチャイズ本部にとって、単なる業務遂行者ではなく、ブランドの価値を伝える「担い手」を育てることが人材育成の目的です。経営理念やビジョンを浸透させることで、スタッフ一人ひとりが「なぜこの仕事をするのか」を理解し、モチベーション高く業務にあたることができます。

フランチャイズ本部の人材育成は、加盟店の育成と同じくらい、あるいはそれ以上に重要な投資です。本部が強くなればなるほど、加盟店へのサポートも手厚くなり、全体のブランド価値が向上します。「人が育つ本部」こそが、フランチャイズを持続的に成長させる最強の基盤なのです。

CONTACT

資料請求・養成講習を受講されたい方は
こちらからお申し込みください

お申し込みはこちら

ページトップへ